第11回「ノドボトケ、別名アダムのリンゴ」

解剖生理学が苦手です

ノドボトケが声帯を引き延ばすので、男性は声が低くなるのです

ノドボトケが声帯を引き延ばすので、男性は声が低くなるのです
神様が作った最初の人間アダムは命令に背いて禁断の木の実(リンゴ?)を食べてしまい、これがもとでアダムとイブは楽園を追放(失楽園)されてしまいました。

聖書の「創世記」における記述ですが、そのときアダムの喉にリンゴが引っかかりそれがノドボトケ(Adam’s Apple)になったとされています。

このノドボトケ、医学的には喉頭隆起(こうとうりゅうき)といい、特に思春期を過ぎた男性で隆起が目立ちます。この部分に触れて声を出してみると、小刻みに震えているのがわかりますか?この喉頭隆起の中には声帯という私たちが声を出すための楽器があります。

声帯は喉頭の中で左右から張り出した2枚の声帯ヒダで構成されています。声を出すときは、軽く気道を閉じたヒダに呼気を通して震わせます。特にこの段階でヒダの緊張や長さの度合いによって声の高さを調節しています。

楽器を考えると解りますが、大きな楽器(ウッドベース・大太鼓など)は低い音が出て、反対に小さな楽器(ウクレレ・小太鼓など)は高い音が出ますよね。実はこれが男性の声変わりの原因なのです。

男性は思春期(2次性徴期)に喉頭の軟骨が張り出していき、それに伴って声帯が引き延ばされます。こうして声帯という楽器が大きくなるので、特に男性は声が低くなるのです。

変声による声質の低下は男性で平均約1オクターブ、女性では約2音半だそうですよ。

ちなみに「創世記」にある楽園の木の実の中には、アダムとイブの食べた「知恵の実」の他に永遠の命を得られる「命の実」もあったそうです。両方食べたら神様になれたそうですが、人間は知恵で身を守るしかなさそうですね。