看護師国家試験対策勉強「夏休みの使い方」

看護師国家試験対策勉強「夏休みの使い方」
今号では前回に引き続き、看護師国家試験の勉強法についてさわ研究所に話を聞いてきました。せっかくの夏休みを勉強も実習も病院見学もプライベートも全部充実させるためにも、効果的な勉強で夏を乗り切りましょう。

夏休みは「必修対策」につきる

夏は「必修対策」。これに尽きます。

看護師国家試験は、必修問題の試験範囲がこの4月に大幅改定され、小項目の総数が212から300個になりました(図)。併せて出題数も30から50問程度に増えることが予想されます。ただ、国家試験の出題総数は240問のままですので、仮に「必修問題」が20問増えると、「一般問題」と「状況設定問題」が減るということです。これは「基本をしっかりと定着させて下さい」というメッセージだと理解できます。この必修問題の範囲は「基礎」ですので、夏の間にしっかりと勉強しましょう。

300の試験範囲を手元に用意

て、まず何よりも皆さんにやっていただきたいことは、この300の試験範囲を手元に用意することです。学校で配られたという人もいるでしょうし、ナースのたまごのホームページでも厚労省発表のものを見やすくしたものを掲載しています。さわ研究所の必修テキスト『~ここからはじめる!~ 看護国試必修対策テキスト』(通称:『ここかん』)の目次もこの試験範囲に添ってますので、それを利用いただくのも良いと思います。

看護師国家試験対策勉強「夏休みの使い方」

※看護師国家試験は、「必修問題」と「一般問題」「状況設定問題」からなり、必修は、看護師国家試験の全ての範囲の基礎知識や理解を問う部分です。たとえば、「母性看護学」から「一般問題」「状況設定問題」が出題されますが、これらも「必修問題」の「10生命活動」(大)「B正常な妊娠・分娩・産褥」(中)の、「a妊娠の成立」「b妊娠の経過」「c分娩の経過」…などがベースになっています。これは、「老年看護学」でも「精神看護学」でも同様です。

看護師国家試験対策勉強「夏休みの使い方」さわ研究所がお勧めするのは、小項目の全てに順番に番号を振ることです。こうすると自分がいくつの項目を勉強したのか、そして残りはいくつあるのかがビジュアル化されますね。さわ研究所のテキストにはもちろん連番が振ってありますよ。

必修は大きく4部から構成される

Ⅰ章  看護の社会的側面および倫理的側面に関する基礎的知識を問う
Ⅱ章  看護の対象者および看護活動の場に関する基礎的知識を問う
Ⅲ章  看護に必要な人体の構造と機能および健康障害と回復についての基礎的知識を問う
Ⅳ章  看護技術の基本を問う

「Ⅳ章」を分類分けしよう

この中でまず最初にⅣ章の「看護技術の基本を問う」に目を通します。実は、ここは実習の内容と関係しています。まずは、「もうやった」「まだやっていない」に分けていきます。たとえば、「バイタルサインの測定と評価」は「もうやった」、「経管栄養法」は「まだやっていない」…という風に。既にやっているところは勉強しますが、「まだ」の部分は後半の実習に合わせて勉強します。もちろん、実習の予習として勉強しておくこともお勧めですよ。

そして、これはよく皆さんが目にするところ――机の前でもトイレでもいいと思います――に貼るなりして自分がこの夏何を勉強したらいいのか、ということを把握しましょう。

「Ⅰ章」は空き時間で効率的に暗記する

「Ⅰ章」から見ていきましょう。ここは、「日本社会の社会保障」などに関することの定義や数値についてで、実は覚えることがほとんどです。

暗記に関しては、単語カードでも何でも良いですが、自分のスタイルに合わせて覚えるしかありません。お勧めは電車やトイレなどのスキマの時間や記憶定着の良い寝る前の30分を利用することです。一日8時間暗記なんて人間できるものではありませんから、やはり後述する「Ⅱ章」と「Ⅲ章」の勉強と並行して進めていくと良いでしょう。

更に理解を深めるということで、『国民衛生の動向』(厚生統計協会)で「Ⅰ章」の該当項目を一度は目を通しておくことをおススメいたします。ここでよく学生さんから寄せられる質問として「いつのを使えばいいですか?」があります。『国民衛生の動向』は毎年8月末頃に出版されますが、国家試験では「傾向の理解」や「『約』○○人」という設問で出されますので、去年版だと正解できないなんてことはありませんので、今手元にあるもので大丈夫ですよ。

ただ、公的機関から出ている本なので「説明文が少し難しい…」という風に思われる方もいらっしゃるでしょう。そういう方は、ポイントが分かりやすくまとめられている市販の必修対策テキストを利用すると良いでしょう。『ここかん』は、日本のことを全く知らない第98回を受験した中国人受験生が『ここかん』だけで満点を取ったくらいですから、自信を持っておススメします。

「Ⅱ章」「Ⅲ章」がポイント!

「Ⅱ章」は、「人間の特性」「人間の成長と発達」という風に人の理解と一生が順番に並んでいますので、順に勉強していくと良いと思います。

やはり皆さんにとっての一番の課題といいますか難関となるのは「Ⅲ章」の「生理学」や「解剖」なのではないかと思います。苦手意識を持つ人が多いのですが、看護にとってとても大切な分野でもあります。正常な働き(生理)が崩れて病気になるので、看護はその正常な働きに戻るようサポートしたり、または足りないところへの働きかけですから…。呼吸の生理機能が分かって初めて、呼吸の異常について理解できる。消化器が分かって初めて、下痢や腹痛がどういうものなのか理解できます。「Ⅲ章」は、色々な疾患を考える土台になるので、国家試験の勉強で一番時間をさかなければいけないところだと思います。

具体的な勉強方法ですが、必修の範囲を自分で一からノートを作成し始めると夏休み中ではとても終わりませんので、市販されている必修のテキストを自分なりに肉付けをしながら読み進めていくことが大事だと思います。さわ研究所の受講生の書き込みを紹介します(下図)。こういう風に自分のテキストを作っていくのは有効ですよ。

看護師国家試験対策勉強「夏休みの使い方」

看護師国家試験対策勉強「夏休みの使い方」

ただ、テキストを用意する際に注意していただきたいことは、その必修のテキストが「新しい出題基準に準拠している」ということです。その上で自分が気に入ったものを選ぶと良いでしょう。7月20日発刊の『ここかん』はさわ研究所が自信を持ってお送りする本ですので、ぜひ一度手にとってみてくださいね。必修範囲を全て網羅しているのはもちろん、過去に出題された全必修問題がテキストの該当箇所で紹介されていますので、国家試験での頻出項目なんかも視覚的に理解できます。過去の問題もぜひ夏の間に確認しておいて下さいね。