第1回「はじめての精神科実習…」

この春からはじめて実習にいきました。
受け持ち患者さんは36歳男性。
統合失調症、入退院を繰り返し、現在は薬物療法を中心に行い、作業療法などに行く以外はほとんどベッドで過ごしている状態です。
学生の私が声をかけてもなかなか会話が続かず、私は、看護はもちろん、声もかけれない状態で無力さを感じています。
今では患者さんのところへ行くのが苦痛にさえ感じられています。
(都内看護専門学校2年生)

 第1回「はじめての精神科実習...」
まずは患者さんに関心を向けることから始めましょう。
精神科の実習で学生が受け持つ患者さんは慢性期で状態の落ち着いた患者さんですよね。患者さんの状態は落ち着いてみえても、薬物療法などの影響もあって、倦怠感や脱力感が常にあるはずです。そんな中、学生が「なにか看護をしてあげたい?」と意欲を出してもなかなかうまくはいかないものです。

かめきちの母が思うには、まず患者さんに関心を向けることからだと思います。患者さんは1日どうやって過ごすのかなという思いで患者さんをみていると、患者さんの1日の中でも調子の良い時間帯があることがわかってきます。その時間に声を積極的にかけたり、一緒に過ごしたり、そんな積み重ねで自然と患者さんも学生を意識してくれます。

精神科実習の良かった思い出かめきちの母が体験した例をご紹介しますと、統合失調症でセルフケア能力の低下した患者さんで、整容が全くできていなかった患者さんがいました。学生が受け持つことになり、はじめは学生の存在も気にしていなかった患者さんが、学生が受け持ちをはじめて2週目です。髪の毛はきちんと整い、髭もそり、身なりを整えるといったセルフケア意欲が高まったのです。患者さんは学生が受け持ったことで少しずつ変化していきました。学生ができることは限られています。また精神科の患者さんは入院生活も長いです。学生が受け持つことのできる期間はほんの2~3週間です。その短い時間で何か変えようとか、何かしようなどと焦らず患者さんに関心を向けることが大切だと思います。患者さんと会話が途切れても焦るこことはないのです。大切なのは患者さんに思いを寄せるということです。では、また

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看護国試予備校さわ研究所の代表。年間のべ10,000人の看護学生に講義し、現職のナースに元教え子も多数。
【著書】「ここからはじめる!看護国試必修対策テキスト」(啓明書房)、「ちびっこ看護ハンドブック」(さわ研究所)、「これで完璧!看護国試過去問完全攻略集」(啓明書房)、「さわ先生の誌面講義」(医歯薬出版株式会社)